男×男!?




「できたよー」

「えっ!?」

さっき始めたばっかりじゃんっ!!
ちゃんと焼けてるのかよ。



「疑うなら少し食べてみたら?」

スプーンで少しすくってあたしの顔に突き付けた。
あたしは少し躊躇したけどパクンと食べた。


「…………おいし…」

「でしょ?」

って少し自慢げに、上から目線で言われた。

ってか前のチキンライスより旨さが違いすぎるんだけど;;


「………ぅん…」

「んじゃ悠ちゃん皿に入れてね」

神楽はどんどんすごい早さで作っていった。
昨日のしんみりした神楽とは全然違っていつもの神楽だった。


あたしは神楽に皿を渡して、神楽が皿に乗せて、あたしは来た人に料理を渡すだけという簡単な仕事だけをしていた。


帰ってきた2人は運んできて、切るだけをしたら接客の方に回った。
だからこの個室にはあたしと神楽しかいない。





「そーいえば…」

「ぇっえっ!!??」

ものすごく静かで、しかもその時間が長かったのに、いきなり神楽が話し掛けていてビックリした。



「その服、似合うよね」

あたしをチラッと見て少し笑いながら言った神楽。
そんな神楽はいつもみたいに色気がある。

「……そぅか…?」

似合うとは思っていないが、この服装は好きだ。
シンプルで、しかもモノクロ。
すっきりしてるしてる感じが好きだ。


接客しないのにあたしの服(男用)も用意してくれたのだから凄い。
あたしのクラスは、出逢ってたった半年なのにけっこう仲良しだ。




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