男×男!?




神楽を見つけたのは校舎の裏で、神楽はなんだか分からないけど無表情で携帯電話を持っていた。


「神楽…?」

あたしがそぅ呼ぶと神楽は影から体を出した。

「ん…?」

「ぃや……何でも無い…」

「どうしたの」

って小さく笑いながら言う神楽。
でもあたしの心の中では、あたしが神楽にその言葉を言っていた。





「こんな所まで来てさ…」

って言いながら徐々にあたしに近づいてくる。
あたしはいろんな意味で焦っていた。



「俺のこと捜してたの?」


って黒い笑顔を見せてあたしの顔の横に手をついた。
影もあって、夕日の明かり、
それで黒い神楽の笑顔がもっと黒く見せた。



「べっ別に…、…違うし…///」

「へぇ?」

ってまだ黒い笑顔のまま。
その笑顔が苦手だ。
その笑みだけであたしが追いやられているみたいで、あたしが弱いみたいで嫌いだ。


「~~~っ///」


「黙っていたらわからないよ?」

ってわざと耳元で言うんだ。
それであたしは体を強く竦める。
そんなあたしを見て神楽は満足そうに微笑む。





ちゅっ


って音がすると同時にでこに柔らかいものが当たった。

それが何なのか少しわからなくて、上を向いたら神楽の顔は無くて、神楽の顔はまたあたしの首にあって、その次は頬、次は瞼に触れた。




< 294 / 470 >

この作品をシェア

pagetop