男×男!?
あたしは助ける:終
朝、迎えの車が来た。
ピカピカで、ホコリ一つ無くて、新品かなって思わせるほど綺麗な車だった。
車のすぐ近くにスーツを着ている男が2人。
1人は少し年配のかただけど、背筋はピンッとしている“執事”って感じかな?そんな感じの人。
もぅ1人は―…。
さらさらの黒髪をした青年。
青年っていうのかな?
アイツ、俺の2つ上だし。
まだ少年かな?
何で洋和が来るのかな……。
そんな事を思って少しモヤモヤしていた。
またアイツの嫌がらせかな。
「おはようございます」
「ん……」
洋和が後のドアを開けて、当たり前のように俺は何も言わずに乗った。
俺の荷物を受け取ったおじさんと洋和は後ろに荷物を乗せて、車を動かした。
車内は何も話をしない。
もちろん俺は話し掛けようだなんて考えていない。
別に興味無いし。
好きじゃないし。
高速に向って、隣県に降りた。
そしてどんどん人気のない所へ向っていく。
夏休み前にもこの道を通って、最近ここにいるな…ってボーっと思った。
そして、いつの間にか豪邸の目の前に車はゆっくりと止まった。
「………。」
来たくなかった。
何もしてないのに、こんな扱いされて、まぁもぅそんなことどーでもいいや。
今はそれよりも悠ちゃん達と離れて事が嫌だ。
アイツは何もかも俺の自由を毟とるんだ。