男×男!?




何回もコールが鳴るのかなって思った。
でも、神楽はすぐに出たんだ。


『悠ちゃん?』

「神楽…」

『どうしたの?珍しいじゃん』

ってクスッと笑いながら言った。


「珍しいって…。お前どこにいるんだよっ…、……部屋…すっからかんじゃないかっ……」

『あぁ……来たんだ。』

「来たんだって!!」

『あぁ俺あの部屋出たからさ』

「はぁ!!??」
「じゃぁ今どこにいんだよ!!」

『………さぁ?』

「………。」



なんだろう。

この気持ち…。





…………すげぇ殴りてぇ。









「殴るぞてめぇ…」


『………悠ちゃんこそ。…俺んとこ来たら怒るよ。俺、前に言ったよね。』


初めて聞く低い声。
ビクッとした。


でも―…。



「絶対に行く。それがあたしの基本で基準だ」

『…。』



『………言ってる意味は分かるけど……絶対に来させない。』

「………絶対行く。」

≪コンコン 榛遣様≫


『ばっ!!悠ちゃん来―』

プチッ


「……わかった」

携帯をパタンッと閉じて、神楽の部屋を出た。







< 302 / 470 >

この作品をシェア

pagetop