男×男!?




坂を走って下ると、肇がいた。


「悠…神楽、」

「知ってる。」

「えっどこいて…」

「神楽の実家。」

「えっ!?」

「どこか知らない!?神楽の実家!!」

「知らない…。あいつ、親戚の家に住んでるからその人に訊いたら?」


あ、…。

そーだった;;


「それがアイツ知らせてなかったらしくてその人も知らないんだ;;」

「マジかよ;;」


ってか肇、神楽が本社の社長の息子って知らないんだよな。
じゃぁ…わからないよな…。



「……。」

「悠?」

「………何でも無い。ごめんなっ」

とにかくどこかに走り出そうとした。

「ちょっ待てよ!!」

でも、肇に腕を引っ張られて走れなかった。


「絶対お前1人で行くなよ。」


強い目で言われて、あたしは絶対に知らせるって強く言った。

あたしはただただ闇雲に走った。
で、もしかしたら分かるかもしれないと思って家で本社の住所を探した。

場所はここから電車で40分ぐらい。
そこからバスで15分、
そこから徒歩で数分だ。

たぶん……行ける。
でも絶対に行く。




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