男×男!?




「だめだった」

「見りゃ分かる!!」


あたし達は外に出ると蒸し暑いのが分かっているから受付の隅でコソコソと話をしていた。



「悠なんか知らねぇのかよ!!」

「知らないよ!!ってか肇はどうなんだよ!!」

「俺が知るかよ。ってか悠のほうが親しいだろ!!」

「んなの関係あるかよ!!」



コソコソしていたつもりだったのにだんだん声が大きくなってきて、周りにいた大人たちの眉はどんどん真中の方向にいっていく。

そんな視線や態度にアワアワしていたら、背後から声がした。


「ぁら、お久しぶり」


その声にビクッと肩を竦めて後を振り向いた。


「今日はどうしたの?」


そこには由羅のおばあちゃん。








「「っっ!! あ"ああぁぁあぁああっっっ!!!!!!」」








この、広くて綺麗な受付に、あたしと肇の声が響き渡った。





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