男×男!?




由羅のおばあちゃんは、あたし達の声にビックリして目を見開いて肩を竦めていた。


「????」

かわいい顔をしているおばあちゃんは「?」が消えない。




「すみませんっちょっと話が―…」

「バッ肇ここじゃダメだって!!」

って言ってあたしは肇の口を抑えて黙らせた。



「??」

「ちょっ、ちょっとお時間大丈夫ですか?」

苦笑いしながらあたしはおばあちゃんに訊くと、おばあちゃんは何も疑っていない顔をして「大丈夫ですよ」とかわいい笑顔を見せた。









あたしと肇はおばあちゃんを外に出して、単刀直入に訊いた。



「……すみません。……社長のご実家…、…ご存知ですか…?」



「………。」


「そこに、……榛遣がいるんです。」

「……。」



「俺達はただ榛遣に会いたいだけなんです。」



「…………知ってるわ。」



あたし達より遥かに小さい身長のこのおばあちゃんに、全てが掛かっている気がした。

神楽の馬鹿野郎に、一発喰らわさねぇと気がすまねぇんだよ。




「ここからけっこう遠いわよ」

にっこり笑ったおばあちゃん。


「「っっ!!あ、ありがとうございますっ!!!!」」





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