男×男!?




「えぇ~っと…」

そぅ言っておばあちゃんは黒くて高そうな鞄から手帳を取り出した。


「ここからぁ~…。」



「電車で1時間以上かかるわよ?」

手帳を読むためにかけた眼鏡は、おばあちゃんに似合う。

「マジかよ;;」

おばあちゃんの言葉にすぐに反応したのは肇。





「そぅ言えば由羅ちゃんの家からかなりの距離だけどどぅやって着たの?」

「電車です」

「大変ねぇ…。帰り、一緒に帰る?」

「あっ大丈夫ですよ」

「でも…」

「それに寄りたい場所もあるので…」

「そぅじゃぁ無理には言わないわ。」

「ありがとうございました」

「いえいえっ」



会話をしていると、益々この人は礼儀のいい人だなぁっと感じる。

なぜかは分からない。
たぶん…。
無意識に出る雰囲気。
そんな感じだ。





「で、どこなんだよ。よりたい場所って」

「無いに決まってるじゃん。断るための理由。」

「酷い奴」

「しょうがないだろ。あの人意外に金持ちなんだから;;」

「確かにな…;;」


金持ちはなんだか恐い。





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