男×男!?




「神楽くんだっ」

神楽はバトンをもらうとすぐに加速した。
そんなに顔にも体にも力を入れていないのに、どんどん足は速くなっていく。
アンカータスキが大きく揺れている。


「神楽頑張れっ」

そのとき、神楽は前を走っていた赤組の3年の先輩と並んだ。
すぐすると神楽はその先輩を抜いた。
それで来ていた来賓の人達や保護者は盛り上がった。

神楽はその先輩との差を大きくして、前に走っている先輩に挑戦するように前を走ってる先輩に近づいた。


どんどん近づいて、神楽はその先輩と並んだ。
グラウンド半周ぐらいを並んで走っていた。
もちろん先輩は真剣に走っていて、神楽は最初よりまじめに走っていた。

先輩と神楽は、そのままゴールした。


その後に2人ゴールした。



『1位は―――……』




『緑組!!2位は青組!!』

『3位は赤組!!4位は白組!!』



「わ…」

「ぁ、あーぁ…」



神楽負けちゃった。

最後ぐらい本気だけばいいのに……。




でも体操服の襟口で汗を拭きながらこっちを見ている神楽に、なんだかドキッとした。





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