男×男!?
いつもならふんわりと立っているのに汗で少し髪が引っ付いてて色っぽい。
「ぉ、お疲れ…」
「疲れてないけどね」
「やっぱり;;」
「最後くらい本気出せばいいのに…」
「だって先輩今年で卒業でしょ?」
「……。でも抜かしたじゃん…。」
「抜かした方が盛り上がるでしょ?」
「……。」
本当…コイツがわからない…。
自分勝手そうなのに…みんなの事考えてて…。
よく分からない。
もっと速いのに手加減するし…。
「あ、神崎達が出れるやつあるよ?」
「ぇ、へっ!?」
「何だか特別参加の奴で…。確か…何か食い物もらえるはずだけど?」
「マジ!?」
興奮したあたしを見て神楽はフフンといつもみたいに上から目線で笑った。
でも、いつものその笑顔が、何でかな?
いつもよりかっこよく見えた。
「マジ」
「………じゃぁやろっかな…?」
「やってみれば?」
今日はあんまり金持って来てないし腹減ってきたし…。
やってみよっかな…。
「神崎運動すんの好きでしょ」
「まぁ…」
「じゃぁやりなよ」
「あぁ」
神楽はパタパタと襟口をあおいで涼しそうな顔をした。
まぁ今は6月下旬だし暑いよな…;;