人形と歯車
一体だれが予想できたのだろうか。



言い出した須藤でさえ、口を閉ざすばかりだ。



警察が来ても話すのは佐藤だった。



塾の帰りにたまたま見かけた、と言うと話を聞かせてほしい、と言われた。



長い夜に感じた。



佐藤は聞かれたことを答えた。



須藤と中井は静かにうつむいている。



もう帰っていいよ、パトカーで送ろう、と言われたが近くなので、と断った。



となりの取り調べ室からは泣き声がもれてくる。



三人は署をあとにした。



きぶつはそんの現行犯で逮捕されることになるかもしれない、と言った警察の言葉が頭から離れなかった。
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