あたい彼女
 電話機が窓ガラスを突き破り、大量のガラスの破片とともに外に放り出される。

マサの事務室は合同庁舎の7階にあったので、下の通行人に怪我人が出る恐れが十二分にあったが、ヘビ子は比較的そんな事は気にしない。

「炭水化物とかお野菜とかもしっかり摂らなきゃ、健康は維持できませんよ」

ヘビ子は沈黙をはさんで言葉を続けた。

「そんなことじゃ、こうやって心配してくれる人もいなくなっちゃいますよ」
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