[短編]ほんとは、愛していたかった
ふと、彼の泣き顔が脳裏に浮かぶ。
大人びた顔を涙でグチャグチャにして、何度もごめんね、と謝っていた。
そんな彼をわたしは冷めた目で見つめていた。
わたしたちは終わったんだ、もう会うことはない。
また、ケータイが鳴る。
(あいしてる)
わたしはその画面をあの時と同じような瞳で見つめた。
感情のない人形みたいに、何も浮かんでこない。
大人びた顔を涙でグチャグチャにして、何度もごめんね、と謝っていた。
そんな彼をわたしは冷めた目で見つめていた。
わたしたちは終わったんだ、もう会うことはない。
また、ケータイが鳴る。
(あいしてる)
わたしはその画面をあの時と同じような瞳で見つめた。
感情のない人形みたいに、何も浮かんでこない。