花火
目が覚めたのは、夕方の四時丁度だった。たっぷり三時間眠った頭は、やけに冴えていた。春香からの返事が来ているかもしれない、そう思い携帯電話を広げた。だが、そこだけタイムスリップしてきたかの様に、眠りに着く前と何一つ姿を変えずにいた。ただ画面のデジタル時計だけが、正確に時の経過を表していた。
まだ実家でゆっくりしているのだろう、あまり気にすることもなく、掃除や買い物をして、連休最後の夜を迎えた。
< 141 / 427 >

この作品をシェア

pagetop