花火
それからのメールのやり取りは楽しかった。食慾は相変わらず乏しく、体に蓄積していく疲れはなかなか取れなかったが、たっくんとのメールのやり取りが、唯一色々なことを忘れさせてくれた。中でもお台場のデートに誘われた時は、本当に嬉しかった。
久々に会ったにもかかわらず、「痩せた?」そう聞かれた時はギクリとした。確かにここ一ヵ月で三キロ近く痩せていた。余程たっくんが意識して見ていたのか、それとも誰でも分かる程に痩せてしまったのか、不安に駆られた。
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