花火
私の中の何かが確実にバランス関係を失い、それに変わる何かが、急速に力を付けていく様だった。もしかしたらという疑念から生まれた恐怖が、輪郭を帯びだした。誰にも会いたくなかった、会わす顔がなかった。それでもたっくんには、会いたかった。でも今の私は、あなたに会うことが恐かった。
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