花火
深い失意の中目覚めると、また変わり映えのない一日が始まるのかと思った。私は何の為に生きているのだろう。確実にその終わりは近付いているのに、生まれた意味さえも見つけられずにいた。それを見つけるには、二十一年間という月日は、あまりにも短かった。こんな結末が待っているのならば、産まれてきたくなんてなかった。そんなことを考えていると、また両親にあたってしまいそうで、その考えを一蹴した。こんな堂々巡りを繰り返すばかりの日々が、もう一ヶ月近く続いていた。半年の余生を受け入れるのには、半年以上の月日が必要だ。健康な人々は、何十年とかけて死に近づき、受け入れていくのだから。