花火
はタコライス、春香はロコモコを、サラダはお互いの小皿に取り合って食べた。料理の種類にはがっかりさせられたが、味は合格点だった。お昼はあまり食べなかった春香も、一人前をたいらげ、お互い二杯目のビールを注文した。
お酒の助けもあり会話は弾み、小さい頃の思い出を色々話しては笑いあっていた。山の斜面を駆け降りる遊びをしていて、転んで骨を折ってしまったこと、船溜まりに止まっている船でかくれんぼをしてよく怒られたこと、そんな他愛もないことを話している内に、時間はアッと言う間に過ぎ、家路を辿る時間になってしまった。
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