不幸パラソル
「ねぇ真奈美、最近彼とはどうなの?」

ああ遠山くんの事ね。考え過ぎて今日がデートの日だって事忘れてた;

「別に普通よ?ただ…」

「ただなによ?」

「今日がデートの日だって事忘れてたわ」

「…真奈美あなたねぇ〜」

英美香はまたかという感じで溜め息を一つ吐き出した。

「まぁそれでこそ真奈美なんだけどね。」

英美香はクスクス笑いながら笑顔を絶やさない。

彼女といると落ち着くし何より笑顔に癒される。

会社の同僚で私より二つ下だけど、タメ口で話し合える貴重な仲間だ。

友達というには近く親友というには遠すぎる。

まだまだ曖昧な距離を保ち合いながら、お互いを探り合っているところがあるのも事実で。
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