不幸パラソル
ああ まただ

「ごめんね(>_<)今日ダメになっちゃった;;」

今の気持ちとは裏腹に陽気な着信音が鳴り響く。

とりあえず
「大丈夫だよ〜また今度で(^0^)/」
と返信。

数秒で返事が返ってくるのを確認し、再度メールを送り携帯を閉じる。

いっそこのまま着信音をダークな曲に変えてやろうかと思うくらい内心穏やかではいられなかった。

いつもだいたいこうなのだ。友達は私との約束を優先してくれないし、男に至っては暇つぶし程度にしか思われない。


わたし小林真奈美は
女にとっては便利な人で
男にとっては都合のいい女なのだ。

まったくもって不愉快極まりない称号を与えられた私は、今来た道を引き返すわけでもなく、宛てもなくただひたすらさ迷い歩く事にした。

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