神威異伝
嘉禄が理緒を呼び止めた。
「うるさい!!あんたの指図なんか……っ!!?」
思わず振り返って文句を言った理緒は、見てしまった。
金色に輝く、嘉禄の瞳を…。
その瞬間、理緒は体にある異変を感じた。
「な、なによこれ…っ体が動かない!!?」
いくら理緒が手足を動かそうとしても、ピクリとも動かない。
「動かないでもらいましょう…と、言っただけですよ?」
嘉禄は短刀を投げ捨て、動けない理緒に歩み寄る。
理緒の目の前に、嘉禄が立った。