恋心《短編集》
第2話 未練あつめ
「よいしょっ…と。これで全部かな」


私はずっしりとしたそれを、部屋の隅に置いた。


大きな段ボール箱が二つ。


中身は服だったり、雑誌だったり、いろんな物が無造作にほうり込まれていた。



昨日の夜は一晩中眠れずに、ソファーにもたれてただぼんやりとテレビの映像を眺めていた。


カーテンの隙間から朝日が差し込むのを確認してから、私はようやく立ち上がった。


そして、一つずつ集め始めたのだ。


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