恋心《短編集》
私は新しくコーヒーを入れると、テーブルに頬杖をついて段ボール箱を眺めた。


砂糖とミルクを入れたコーヒーをスプーンで掻き回す。


その時、ふと、自分の右手の薬指に目が留まった。


………。


私の右の薬指には小さなブルーの石のついた指輪が。


「これ…どうしよう…」



青い石の横では、ミルク色の渦がぐるぐると巻いていた。


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