恋心《短編集》
そのまま浩一は無言になってしまい、ひんやりとした夜の空気が私の鼻をくすぐった。
「…クシュン!」
「あはは!派手なくしゃみ。鼻水たらすなよ」
「うん」
浩一は笑ったが、少し息が切れているようだ。
店の前から私をずっと背負っているのだから、本当はキツイに違いない。
それなのに、浩一は私に降りろとは言わなかった。
こうやって…。
こうやって浩一は、いつも私のそばにいてくれた。
幼い頃からずっと。
「…クシュン!」
「あはは!派手なくしゃみ。鼻水たらすなよ」
「うん」
浩一は笑ったが、少し息が切れているようだ。
店の前から私をずっと背負っているのだから、本当はキツイに違いない。
それなのに、浩一は私に降りろとは言わなかった。
こうやって…。
こうやって浩一は、いつも私のそばにいてくれた。
幼い頃からずっと。