Secret 先生
Secret 2
「ねぇ由依子ちゃんもくるでしょ?」
「え?」
「えー、話聞いててよー由依子ぉ」
「あはは、ごめんって。それで?何?」
あの保健医との事があってから、私が保健室に行くことはない。
保健室の前も避けて
廊下とかでもなるべくアイツと会わないようにしている。
アイツに、
涙を見せてしまったから。。
しかも、あれからというものの、私はぼうっとすることが多くなっていた。
「夏休みに私達3人で海行こうって話。もちろん由依子行くでしょ?」
この2人となら行きたいな。
人間関係で多分一番楽な人たち。
私を"由依子ちゃん"と呼ぶのは永井早紀ちゃん。
小動物みたいで可愛い子。
もうひとりの子は坂本涼子ちゃん。スポーツマンでカッコイイ人。
2人と出会ったのはこの高校で。
2人が声をかけてくれて、それ以来"友達"。
「海、行きたいけどなぁ..」
あ、でも。
「バイト?」
「いや、水着持ってない」
「ぶふっ!」
「由依子ちゃん可愛い~」
涼子ちゃんは吹き出して
私の背中をぺしぺし叩いた。
「痛い痛い~」
みんなでじゃれあって。
みんな笑って。
でも私はやっぱり造り笑顔なんだ。。
身体はここにあるけれど
心は何処か遠いところに