10年目の告白~愛バージョン
「プリクラ撮ろうぜ」
彼は足早に場所を移す。
撮ってどうする気?
持ち帰るワケにはいかない、分かってるクセに。
でも、さっきの携帯で撮った写真と一緒。
この瞬間が思い出だ。
プリクラは進化していた。
履歴書に貼るような
1ポーズの連射バージョンなんて
もうどこにもない。
二人はコンピューターの指示どおりにポーズを変え、できたプリントにイラストや文字を書き足す。
“これ、どーする気だ”
私たちはそう思いながらもむやみに新しい技術を
駆使してみた。
笑い合いながら
出来上がって行く作品は
結局は誰の目にも
映ることはないんだけど。
どんなに
存在感が溢れていても
それは私たちの
心の中だけ。
記憶の中にだけ。
大事な
確かな
物質だった。
彼は足早に場所を移す。
撮ってどうする気?
持ち帰るワケにはいかない、分かってるクセに。
でも、さっきの携帯で撮った写真と一緒。
この瞬間が思い出だ。
プリクラは進化していた。
履歴書に貼るような
1ポーズの連射バージョンなんて
もうどこにもない。
二人はコンピューターの指示どおりにポーズを変え、できたプリントにイラストや文字を書き足す。
“これ、どーする気だ”
私たちはそう思いながらもむやみに新しい技術を
駆使してみた。
笑い合いながら
出来上がって行く作品は
結局は誰の目にも
映ることはないんだけど。
どんなに
存在感が溢れていても
それは私たちの
心の中だけ。
記憶の中にだけ。
大事な
確かな
物質だった。