恋愛スキル


「え…?」



俺は一瞬…

松浦の口から出た一言に耳を疑った。



彼女の真っ直ぐな視線から、俺は目が離せず…


まるで時が止まった様に、長い間彼女と見つめ合っていた気がした。


「松浦…それって…」



彼女は急に顔を反対にそむくと、


「何でもない…忘れて…ください…」


と呟いた。



松浦の背中が小刻みに震えているのがわかる。

泣いて…いるのか?

きっと…彼女の精一杯のわがままだったんだろぅ。



俺は教師で、彼女は生徒で…。







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