恋愛スキル
昨日の事が実感出来ずにいる私は、もう一度先生に逢うことで……
本当に願いが叶った事を、確かめたかった。
ふわふわとした気分で、地に足がついてない感じ……
病院にいなければ、自分が病人だって事も忘れちゃう程……
私の心は前よりもずっと……
浅利先生で溢れている。
大輔が帰ってから、心電図をとったり、エコーをとったりと、検査が続き、
先生の事でいっぱいな私には、身体のダルさや、検査の結果が気になる訳もなく、あっという間に時間は過ぎていった。
母親と父親が別々に面会に来たけれど、たいした話はなく、父親に関しては「早く退院出来る様に頑張りなさい」ただ、それだけだった。
あ~あ……
浅利先生に逢いたい……
先生に逢いたいよぉ……!!
そう思っていた時に、ゆっくりとドアの開く音がした。