恋愛スキル
"浅利先生へ"と書かれた封筒は、青空にまるで鳥や天使が舞うかの様に、沢山の羽が散りばめられたデザインで、いかにも緋乃らしい感じがした。
バッグの中をもう一度確認すると、俺はサクサクと学校に向かった。
これで2回目だな。
まさか、この俺が部活以外で学校に来るなんて、絶対に有り得ないと思ってたけど。
夏休みだってのに、学校に来ている俺。
きっと圭が見たらゲラゲラ笑うに違いないな。
校門に着くなり、俺は職員用の駐輪場に目を向け、浅利がいる事を確認すると、部活帰りの生徒達を横目に校舎に入った。