恋愛スキル
「おや……君は?生徒が勝手に入ってはいけないよ?」
「あ……すみません。浅利センセを待ってたんで。高枝センセ見てませんか?」
高枝はう~んと首を傾げると、俺を連れ職員室に移動した。
「……いないみたいだね」
中を確認し出て来た高枝と廊下を歩いていた時だった。
何やら声が聞こえた気がして、俺と高枝は同時に立ち止まる。
止まった所は、保健室の目の前で……。
「おかしいね。山田さんは休みの筈だけど……」
俺が開けようとする前に、高枝がそっとドアに手をかけた。