恋愛スキル
何年ぶりかにそう呼ばれた声に、私はビックリして戸惑いながら振り返る。
「やっと見つけた……」
大輔は両膝に手を乗せ、呼吸を整えながら私を見つめた。
「一緒に帰ろう」
「どうしたの……急に?」
そんな私の質問にも答えず、大輔は近寄ると、私の腕を自分の肩に回した。
「無理すんなよ」
「無理なんかしてない。何で優しくするの?今更……」
私は混乱していた。
どうして、今更そんな態度をとるのか、私には理解出来ない。
大輔の考えてる事が、わからない……。
「なんか、お前らしくねぇよ……」