恋愛スキル
大輔から離れたくて、強引に振り払う私の腕を大輔が掴んだ。
「放っておけねーよ!放っておける訳ないじゃんか!俺のせいでお前……。
もう見てらんねーんだ。辛いんだよ、緋乃の今の姿見んの。
ずっと悔やんでた。
緋乃を独りにした事。突き放した事。
俺ずっと自分の気持ちに素直になれなかった。いや、見ない振りしてたのかもしれない……。ごめんな……緋乃……。本当にごめん。
もう、緋乃を独りにしないから。もう一度俺を信じてくれ……頼む……」
大輔の真剣な熱い瞳は、瞳の奥の私を捕らえるる。
熱い何かが頬をつたった。
ずるいよ……
そんな気持ち思い切りぶつけられたら……
私許しちゃうじゃん……。
「ずるいよ……大輔……」
泣きじゃくる私の肩に手を乗せると、「やっと大輔って呼んでくれた」 と、はにかむ大輔。
あの頃に、少しだけ戻れた気がした。
幼なじみの二人に……。