恋愛スキル
「……ごめんな。今言う事じゃなかったよな。でもさ、さっきの奴の様子からすると、少しは関係してんじゃないかと俺は思ってる」
浅利先生は優しい瞳を私に向けると、大きな手を私の頭の上にそっと乗せた。
「すぐにとは言わないから……少しづつでいい……話聞いて欲しくなったら、いつでも俺に言いなよ?俺はいつでも待ってるからさ」
「先生……」
ピーーッ!!
やかんの音が響き、先生の手が私から離れていく。
浅利先生の温かさが残ってる……
先生の優しさに触れて、私の胸はいっぱいで……
先生に出されたお茶が、私の目にはにじんで映った。