恋愛スキル
一人の男がニヤつきながら近付いて来る。
「ちょうど良かった~!俺達用があってさぁ。一緒について来てよぉ。」
私は思わず缶ジュースを落とし、一歩さがった。
何の躊躇いもない堂々とした態度に、私は恐怖でそれ以上動く事が出来なかったんだ。
「大丈夫だって!俺達準くんのダチなんだから。仲良くしたいだけだよぉ。」
男は着々と私との距離を縮めて行く。
来ないで…来ないでよ…。
私は動かない身体を必死で動かそうとしていた。
その時。
急に身体が後ろに引っ張られ、私を庇うよぅに誰かが立ちふさがった。