木蓮の涙
「迷うことなど何もない
 お前の悪しき思いは
 俺が全て引き受けよう

 お前の手を
 汚す必要など一つもない

 だだ俺を此処から
 解き放てば良いのだ」


誰かを悲しませ沢山の物を

犠牲にしたそのうえに幸せはあるのか

全てを捨て私は

笑って『幸せ』だと言えるのか



「でっ出来ないわ貴方の言葉を
 全て信じれない

 自分だけ幸せになるなんて・・・
 そんな私を燈夜様は愛す
 はずなんてないわ」

「クククッやはり・・・
 あの日と同じ事を
 お前は言うんだな
 
 ――しかし
 その気持ち変わる時がすぐに来よう」


春蘭はあまりの

恐ろしさにその場を

逃げるように立ち去った



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