imitation love
「俺は昔はこう見えても暴走族を一纏めにする総長だったんです。んでまだ総長になったある日。たまたま仲間と酒を呑んでいた時に相手のチームに襲われたんです。」

純さんはずっと話を聞いていた。


「訳も分からずに倉庫に連れられて散々にされついには男に犯された。とっても辛かった。なによりも・・・・・」


「それ以上言うなよ。」


強い口調で純さんは言いタバコの火を消した。


「分かったから、泣くなよ。あたいが困るだろ?」


純さんはライダースを上から羽織ってくれた。とにかく泣いていた。すると純さんが身体を引き寄せてくれた。


「泣きたいときは泣きなよ。人間強くないんだよ?とっても辛いと思うよ。それを他には言わなかったの?」



「言ったら笑われるかなって・・・」



「誰も笑わないよ。そんなんで笑うならあたしがそんな奴倒してやるよ。男になるか女になるかは知らないけど。」


涙を必死で拭い、純さんに聞いてみた。


「俺、どっちが良いんですかね?男としてのリスタートを切るか、このまま生きるか。」



「あたしは男としてリスタートを切ればいいんじゃないのかな?今でも可愛いけどさ。でも、これ以上偽るのも大変なんじゃない?あとは翔也さんと千里に相談してだね。まあ、簡単にしか言えないけど。」



純さんはただただ泣き止むまでまってくれていた。


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