imitation love
純さんはおもむろにギターを取り出して弾き始め、曲を書き始めた。


「昔、まだ働いていた頃にずっとここで曲を作っていたんだ。この前の最初の2、3曲はここで作ったんだ。翔也さんと千里と3人で。」


静かにギターを弾きながら話す純さん。


「今度の新曲の選曲に今回思ったことを曲にしようかなって・・・。」


「え?」


思わず顔を上げた。というよりは驚いてしまった。



「といっても直接そんな書くわけじゃないよ。あくまであたいのフィルターに通してその世界観を書くだけ。心配はいならないよ。むしろ期待していてよ。」



「本当ですか?」



「うん。多分ね、曲が落ちなきゃいいけど。そしたら連絡するよ。」



「はい。」


その時は二人とも笑顔だった。



「じゃ、そろそろ帰って曲の構想を練らなきゃ。千里か翔也さん呼んできてくれる?」



「はい!」



軽やかな足取りで翔也さんを呼びに行った。



「翔也さん!純さんが呼んでます。」



「分かった。行くよ。」
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