imitation love
あれは、俺が高校生だった頃。もう、随分も前。



確か文化祭がきっかけだったと思う。




俺は、文化祭でバンドのギタリストとして。彼はベーシストだった。




当時はグラムロックなどが流行っていたので化粧をして女性チックなイメージ。




そっから親密な関係になっていった。




「それからはもう話したくはない。」



いつの間にか俺は部屋を飛び出して3人の待つフロアに走っていった。



「どうした?」



翔也さんの優しい笑顔を向けられた瞬間に泣き崩れていた。



「もう・・・・・いやだ・・・。」



ただ、戯言のようにしか喋れなかった俺を翔也さんはただ優しく見守ってくれた。



「純はちょっと外出してるっていっていたけど、すぐ戻ってくるってさ。だから安心して??」



また俺は泣き出していた。
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