星泥棒は罪にならない
その質問が、一体何を指しているか、私は見当もつかず口をぽっかりと開けたまま間抜けな答えをした。
「何が?」
「誕生日プレゼント」
喉仏が動くのが、この位置からだとはっきり見える。
「だから、何が?」
「星」
「なんで?」
「あげたいから」
「いや、だからね…」
私たちは訳の分からない会話を続けた。
私は、久しぶりに交わす彼との時間、この他愛もない会話と時間がどうしようもないくらいに甘く、愛おしいものだと感じ、しばらくの間、酔いしれた。