恋する姫の1年間
「今日はお忙しいところ私の誕生日パーティにお越しくださいまして、ありがとうございます。今年、行われる大会の準備も大変でしょうが頑張って準備してください。楽しみにしています。」
あいさつを終え、来客者に一言ずつあいさつをする。
あいさつし終わり近くの壁にもつれる。
「はぁ…」
「お嬢様っていうからもっと珍しいと思ってたけど、案外普通なんだな。」
はっ?
声のするほうを見ると、立川ノリが目の前に立っていた。
「何か用ですか?」
「姫に興味が…」
そう言って、あたしのあごに手を添え立川ノリのほうに顔を向けられた。
「ちょっ…」
「俺のこと知ってる?」
「あんまり。興味ないから。」
「興味ない?」
「…うん。」
「そんなこと言われたの初めてなんですけど」
そう言うと立川ノリはポケットから携帯わ取り出すと
「番号教えて」
「はい?」
「嫌なの?」
「あのさ、さっきから何なの?あたしいい加減キレるよ?」
「俺、お前のこと気に入った」
「えっ?」
「だから番号教えて?」
さっきまでとは違いおねだりする子供のように私に言う。
「だめか?」
「…っ分かったよ!」
子犬ような目で見てくる立川ノリに寒気がたって教えてしまった。
早くどっか行って欲しいよ。
「いつでも電話していいか?」
「何で!?」
「強制な」
そう言うと、手を高くあげて目の前から立ち去って行った。
何あいつ。
電話かかってきても出ないもん。