-雪女郎- 雪月
第十一夜
「雪月は、引っ込みの間に随分といろいろなことを学んだな。」
雪月が去った後の、凪雛の座敷。
女将が訪れていた。
「そうでありんすか?」
「ああ。凪雛、オマエにしては珍しい。禿の修行には時間をかけるオマエがなぁ・・・」
凪雛は、女将に座布団を薦めた。
「何がいいたいのか、わっちには分かりんせん。」
「何を急いでいるのか、と聞いているんだ。」
女将は、あやしく笑いながら言った。
「別に、急いでなんかありんせん。雪月は、天性の才がありんす。」
話を変えるように、凪雛が言った。
「ああ。母さんに似てるよ。先秦倶の伝説花魁だった・・・華徠に。」
「・・・女将さん、ご存知なんでありんすか?いえ、親しかったんですか?」
「昔々の話さ。」
そう言って、スルリと凪雛の部屋を出た。
雪月が去った後の、凪雛の座敷。
女将が訪れていた。
「そうでありんすか?」
「ああ。凪雛、オマエにしては珍しい。禿の修行には時間をかけるオマエがなぁ・・・」
凪雛は、女将に座布団を薦めた。
「何がいいたいのか、わっちには分かりんせん。」
「何を急いでいるのか、と聞いているんだ。」
女将は、あやしく笑いながら言った。
「別に、急いでなんかありんせん。雪月は、天性の才がありんす。」
話を変えるように、凪雛が言った。
「ああ。母さんに似てるよ。先秦倶の伝説花魁だった・・・華徠に。」
「・・・女将さん、ご存知なんでありんすか?いえ、親しかったんですか?」
「昔々の話さ。」
そう言って、スルリと凪雛の部屋を出た。