薔薇の欠片


「ねえ」



彼はもう一度言う。



「好き?」



私は小さく呟く。



「好き」



そう言うと、彼は穏やかに微笑んだ。


そして、唇にキスを軽く落とすと

そのまま首筋に滑らせた。


彼の冷たい唇が触れたところを熱くする。



「じゃあさ」



彼はそっと牙を剥く。








「僕が君を殺しても、


 愛してくれる?」








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