探してみようか?
きっとブラドは気の向くままに進んでいるのだろう。
どこに向かっているのか見当もつかない。

が、ある所で立ち止まった。



「ココ。僕のお友達のお家。僕よくココにいるんだ。今日はあの子留守みたいだね。部屋の明かりがついてないもん。」



ブラドが立ち止まったのは、此処でも一際目立つ城の前だった。
一見洒落たホテルにもみえる。
その用途は泊まると言うよりかは別だろうが…
時間単位で部屋を利用する「アレ」だ。



「へぇ…君のお友達はホテルのオーナーかなにか?」

「…うぅん。そうか。君ここらの人じゃないね?どうりで雰囲気が違うと思った。」

「へぇ、よくわかったね。僕は…兄貴と来たんだ。けどあの人は仕事。僕はもう終わっちゃったからアルバイト。」

「ふぅん。なんか大変だねぇ?」

「君は?家族とかはいないの?」

「いるよ?ちょっと遠いけど、お兄ちゃんとお姉ちゃんがね。パパとママもいるんだよ。あ、そういえば…君はどことなくママに似てるよ。」

「…それは口説いてるのかな?」

「やだなぁ~ほんとだって!僕はパパ似なんだけどね。顔がよく似てるよ。」



笑いながら歩いていると、ふと、ブラドが立ち止まった。
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