addiction to you~恋はココから始まる~
「何で…レンが…此処にいるんですか…」
姫は言いました。
「お前が、此処にいるって知ったからだ」
レンは言った。
「自分がいるから?」
「この学園は、男ばっかりなのに女のお前がいるなんて危ないだろ」
「危ない?何でですか?」
「それは…」
レンは黙ってしまった。
でも、何でかはすぐに解る。
「自分は、この学園に入って良かったと思ってますよ。前に、1回だけ皆に隠し事をしてしまって学園を飛び出したんですけど皆が迎えに来てくれました」
姫は言いました。
でも、レンと目を合わせない。
レンは、それに気付き哀しそうな顔をした。
「…姫、あの時のことは気にしなくても良いんだぞ」
「でも、自分のせいですから」
姫は静かに言った。
「……」
「レンが右目を失ったのは」
姫は哀しそうに言った。
レンは黙ってしまう。