addiction to you~恋はココから始まる~
そして、男の手を掃う。
「直ちゃんに触らないで下さい」
「僕達は、直ちゃんをお母さんの所に連れて行ってあげようとしてるだけだよ」
男は言った。
「じゃあ…何で、笑ってるんですか」
「何言ってるんだい?笑ってなんかいないよ」
「交通事故で笑う人っていますか?いませんよね…情報によると、誘拐犯は3人1組で行動する。そして、大人がいない所で子供を誘拐していく…」
姫の顔つきが変わる。
「へぇ~…随分と知ってるな餓鬼」
男の口調が変わった。
「やっぱり…誘拐犯ですか」
「普通の餓鬼は気付かないのにな~。何で気付いた」
「言い方が妙だと思ったんですよ。ジッと見てたら貴方達の口元は少し笑っていた」
姫は言いました。
「まぁ、いいさ…バレたなら全員誘拐するだけだ」
男達は姫達を囲んだ。
人数が多くても、姫達は8歳の子供。
勝てる訳が無い。
「1つ…訊いてもいいですか」
「何だ」
「誘拐された子供達は…如何なったんですか」
姫はゆっくりと訊いた。
「金目的じゃなかったからな…殺した、バラバラにしてな」
二ィッと不気味に笑った。