addiction to you~恋はココから始まる~
「自分は、小さい頃にも幼馴染に護られて…その子の右目を奪ってしまった…だから、自分を護って大切なモノを失った人に対する報いとして……」
姫は下を俯いた。
そして、顔を上げて夜叉の顔をシッカリと見る。
「自分の好きな事を止める事にしたんです」
「だからって…姫が部活を辞める必要はないでしょ」
「あるんです」
大きな声で姫は言った。
姫は手をギュッと握り締めている。
肩は少し震えていて、哀しい気持ちが伝わる。
「…姫」
夜叉はそれに気付いた。
「短い間でしたけど…ありがとうございました」
姫は礼をして、その場を去った。