addiction to you~恋はココから始まる~
その様子を、琴深はドア越しで見ていた。
「…でっ、何の用ですか」
父親は訊いた。
「お宅には、息子さんがいらっしゃいますよね」
「息子?何の事ですか」
とぼける父親。
「とぼけても…無駄ですよ。私は全部知ってるんですから…貴方達は自分の実の息子を捨てた」
静かにかつ、冷たく言う。
「だったら、如何した。もう、アイツはウチとは関係ない」
父親は叫んだ。
「関係ないなら、問題ないですね。あの子を我校に入学させたいのですが」
「我校?」
「申し遅れました。私は青葉学園学園長をしています」
「そんな若いのに学園長を!」
「ちなみに、お嬢さんは何所の学校の生徒さんですか?」