addiction to you~恋はココから始まる~
「姫さんって、女性だったんですか」
琴深は驚いた。
「あれ?知らなかった」
姫は言いました。
「はい。だって青葉にいるから…」
「青葉にだって、女性はいますよ。それより、良いんですか?」
「あっ!お…お兄ちゃん!」
琴深は言いました。
「……」
「あのね…あの時、私がお兄ちゃんを捨てたのは…理由があるの!それは…」
「知ってる。親父だろ」
緑は言いました。
「じゃあ…なんで、冷たい態度をするの」
「琴深が親父を怖がってるのは知ってる。それで逆らえなかったんだろうけど…たまには、本当の気持ちを話してもいいんじゃないか?」
黙り込んでしまう深琴。
「それが、無性に悔しくてたまらなかった。俺は、俺自身に腹を立てて、琴深にあたってたんだと思う。それに気づかせてくれたのは、この学園にいる仲間達のおかげだ」
緑は言いました。