addiction to you~恋はココから始まる~


「姫さんって、女性だったんですか」


琴深は驚いた。


「あれ?知らなかった」


姫は言いました。


「はい。だって青葉にいるから…」

「青葉にだって、女性はいますよ。それより、良いんですか?」

「あっ!お…お兄ちゃん!」


琴深は言いました。


「……」

「あのね…あの時、私がお兄ちゃんを捨てたのは…理由があるの!それは…」

「知ってる。親父だろ」


緑は言いました。


「じゃあ…なんで、冷たい態度をするの」

「琴深が親父を怖がってるのは知ってる。それで逆らえなかったんだろうけど…たまには、本当の気持ちを話してもいいんじゃないか?」


黙り込んでしまう深琴。

「それが、無性に悔しくてたまらなかった。俺は、俺自身に腹を立てて、琴深にあたってたんだと思う。それに気づかせてくれたのは、この学園にいる仲間達のおかげだ」


緑は言いました。





< 192 / 367 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop