addiction to you~恋はココから始まる~
「有名だし、COLORのボーカルでもあるしね」
「あっ!そうだ、広場でライブがあるんだ!
もし良かったら、来てね!飛び入り大歓迎だから」
そう言って、ビラを手渡す。
「まぁ、音楽は好きだから行くよ」
「それじゃあ、私は見回りがあるからじゃあね」
藍瑠は人混みの中に消えた。
「あれが生徒会長ね…」
「何をボーっとしているんですか?」
20代ぐらいの女性が話しかけてきた。
「誰」
「内緒です」
「何のよう」
少し冷たい感じで言った。
「青メッシュにその毛色…君を見て、あの子を思い出したんですよ」
「あの子?」
「私の大切な生徒です。とっても良い子ですよ。入学してすぐに、学年のトップになったりして、からかういがいのある子です」
「俺の兄貴も、トップだったんだ」
「そうですか」
静かに微笑む女性。
「アンタはさ、どっかの教師?」
「教師じゃなくて、学園長です」
「学園長!?そんなに若いのに」
思わず驚いてしまった。