addiction to you~恋はココから始まる~
「そうだ。僕、緑とレンにも用事があるんだ」
彗が緑とレンに用事があるなんて珍しい事だ。
だから、緑は不思議な…奇妙な目で彗を見た。
「何だよ。その目は」
「お前が俺に用なんて…」
「それに…何で、俺にも用があんだよ」
レンは読んでいた本を閉じて近付いてくる。
「いいから、着いて来い」
そう言って彗は教室を出て行ってしまう。
しばらく間を開けてから、緑とレンは歩き出す。
しかも、しぶしぶ。
「彗が新川とレンに用事…ですか」
「ほっとけばいいと思うけど」
日向が静かに呟く。
「でも…」
「男同士でしか語れない事じゃないの」